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(文責:堀内)

 

 売り出した所好評で、多数のご注文をいただいた燻製チーズですが、通信販売ですとクール便の代金がネックになります。元々もくせい舎では配送料金は抑えていて、250円のクリックポストの範囲内で配送するようにしていますが、クール便にはそもそもクリックポスト、コンパクト宅急便に相当する梱包方法がなく、60サイズの基本料金としておよそ900円、その上にクール料255円がありますので、配送料だけで千円を超えることになります。

 

 そもそも燻製したチーズは常温でも大丈夫なのか、元々保存用の技術ということがありますが、結論から言えば「たぶん大丈夫」だと思います。細菌が増殖する条件は栄養、酸素、水分、PH値、そして温度になります。表皮(t=0.5)部分をカッターで削いで乳鉢で粉砕し、アルコールに溶解して測定した所、表皮のPH値は5.5〜5.9ほど(めんつゆと同程度)、水分活性はAw=0.85〜0.9(サラミソーセージと同程度)です。

 

水分活性 食品の水分は%では求められず、その食品を入れた一定温度の蒸気圧と同温度の純水の蒸気圧との比較(Aw)で求められます。沸点以下で蒸発する水分を自由水といい、細菌が利用できる水分量です。そのため、溶剤を塗布したり、蒸着、グリセリン等で膜を張ることで活性値を制御でき、常温保存の基礎技術になっています。

 

※細菌と条件 細菌の活動を活性化するには生育条件を整えることが重要です。細菌は幅広く分布しますが、その活性化の条件はシビアで一つでも条件が欠けると繁殖しません。条件が整った場合は1個の細菌が30分に1回の速度で増殖し、およそ8時間で食中毒を起こしうる毒性を発現します。

 

 

 測定した環境ではたとえ真空パック下でもボツリヌス菌は繁殖できませんが、完全に抑制とまではいえません。燻製チーズについても資料がありましたが、燻製でも冷蔵配送が必要と書かれています。ですが、取り上げられているY社の「燻製」チーズ(15分)より当舎の方が燻製時間がはるかに長く(24時間)、表皮も厚く、PHも水分活性も異なっています。燻製によりチーズは約20g減量しますが全て水分で、そもそも乾燥しないと燻煙が付着しません。本物は作るのに手間がかかります。

 

 

 ボツリヌス菌のベロ毒素は煮沸することで無効化するので、煮沸して消毒する方法も実験しました。ですが、この方法では真空パックでは水分活性とのトレードオフになり、高温で煮沸することで表面が湿潤になる上に、開封した時に独特の匂いがあり、食味はあまり変わりませんが、開封後の保存性は煮沸前より悪いものになります。また、殺菌も完全ではありません。

 

 チーズの販売は直渡しが多く、通販では配送方法を選択式にすることも考えましたが、安全性や食品衛生の根幹に関わる問題を購入者の選択、自己責任に委ねることは無責任です。このチーズは単品でも細菌の増殖を抑える内容を持っていますが、万が一のため、通販ではクール便で配送することとしています。

 

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