JUGEMテーマ:経済全般

(文責:堀内)

 

 もう何度もニュースで言われてこちらも覚えてしまったが、政権に返り咲いた安倍首相の経済政策はアベノミクス。マネタリズムを基本に金融、財政、成長戦略の三つを柱にデフレ脱却と経済成長を実現するというものである。もう何年も続き支持者も多い。

 

 「いかんなあ」と思ったのは久しぶりに韓国製の即席麺「辛ラーメン」を買った時のこと。以前より味も良くなっており、506kcalの量も一食分として十分。特筆すべきは化学調味料に頼らずに材料を吟味して大幅な減塩に成功していることで、辛ラーメンの塩分量は明星チャルメラの70%しかなく、同じ分量なら(チャルメラは407kcal)半分である。現在の国産即席麺のカロリーは諸般の事情から減量を続け、今や300kcal代の商品が主流である。(写真は辛ラーメンと日清ラ王の大きさ比較)

 

ラーメン比較

 

 一食で満足できない場合は二食調理すると思うので、市場経済と官製インフレが併存するアベノミクスの世界では消費も二倍になり、これで会社の売上げが増え、経済が拡大し、インフレ・ターゲティングが実現できると、ラーメンほか食料品の減量ミクスを推進している関係者は喜色満面なのかもしれない。

 

 が、その代償が塩分の過剰摂取による循環系疾患の多発とメタボリックシンドローム、偏食による栄養失調であることについてはどうか。

 

 実は同じようなことは江戸時代にもあり、寛文9年の幕府による升枡の統一では京枡が公定枡とされたことにより、ほとんどの地域で見かけの給付が増えた。が、同時に一人扶持(一石)が壮丁男子一人の一年分の米穀量から妻子を含むものと読み替えられたことがある(江戸初期と幕末の資料を読み比べて首を傾げる点である)。

 

 この実質的な給付切り下げにより、江戸時代を通じて下級武士は貧窮に追い込まれ、妻の地位も室町時代や戦国期における対等なパートナーから夫の付属物に貶められた。なお、配偶者の女性に財産の処分権を認めない規定は明治憲法下の民法にも引き継がれ、改められたのは戦後のことである。(写真は山梨県にある韮崎市民俗資料館の展示、京枡と甲州枡との大きさ比較)

 

京枡

 

 京枡以前の枡は概して西日本では大きく、東日本では小さかった。倒幕の主流が薩摩など西日本の勢力で、薩長の攻勢に幕府や東日本諸藩が次々と白旗を上げたのも、この食い物のなさが影響していたかもしれない。切り下げが200年続いた結果、会津も二本松も石高から定められる兵力の半分しか動員できなかった。

 

 アベノミクスは日銀による金融政策以外、さしたる政策を提示していないが、生産性を向上させ、経済成長を実現したいのなら、経済政策の理論的側面やお題目は何であれ、まずは従業員なり国民に、まっとうな対価でちゃんとした食物を与えることが大事ではないだろうか。

 

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