- 2023.12.28 Thursday
年の瀬に
(文責:堀内)
2023年は大変な年でしたが、オリーブオイルを含む原材料の高騰が続いており、当舎としても石けんの制作はこれまでより考えなければいけなくなっています。オリーブオイルの不作は予測されていたので米油やひまわり油の石けんをリリースして対処しましたが、意外だったのは豚脂、ごま油が値上がりしたことで、これらは国内精製で値上げ幅は大きくないだろうと思っていたのが見事に裏切られた感じです。
ただ、値上げの中には消費者心理を悪用して必要よりかなり高めにしている例もあり、小売店に多いですが、プロ用の商品はさすがに見抜かれるのか値上げ幅は小さいです。例えば牛脂などはほとんど値上がりしていません。それに小売の方でも一部の店舗ではやりすぎを反省している所も出ており、値下げの動きもあるようです。
土中の窒素が生育に影響する野菜、玉ねぎやじゃがいもなどは生育も悪く高止まりしています。窒素肥料の産地はロシア、ベラルーシと全世界的に偏っていることがあり、この傾向は当面続くと思われます。ですがニンジンや白菜などは陽当りが良かったせいか生育も良いようです。
魚については地球温暖化の影響か、アジが巨大化しています。元々放っておけば40センチくらいまで生育する魚のようですが、ブリも各所で捕れるようになっています。反面、サバやイワシの流通は減っており、サンマはすでに高級魚です。
石けんや燻製品の制作については、当舎は必要なものは価格転嫁するという方針ですが、オリーブ油はやはり値上がり幅が3〜5割と大きく、大量購入で価格を下げるなど決め手もありませんので、多用する商品は値上げすることとしています。例えばデクレットは320円から360円に値上げしましたが、これ以上は上げたくないものです。
燻製チーズについてはバリエーションを考えても良いと思いますが、私自身が一口チーズの燻製品に500円も出す気はしません。技術は向上しており、もっと大型の燻製も作れると思いますが、配送が宅配便になってしまいます。色々考えていますが、現在の商品を超える完成度は難しいと思います。
石けんはボトムエンドの商品は値上げしないこととし、概ね250円で統一しています。あと、従来は雑貨石けんの扱いだったカスティール石けんをスタンダードサイズに型を変更して販売しています。この石けんは台所用と銘打って販売していましたが、なぜか東日本で売れ行きが良く、大半が浴用として使われていることによります。価格は250円から230円に値下げし、現在ではこれが当舎でもっとも廉価な石けんになっています。
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